小山駅西口の正面からまっすぐに伸びる通りが祇園城通りです。
祇園城通りは、歩道が広く子どもと手をつないでいても歩きやすい道。
春になれば、街路樹として植えられている思川桜が一斉に濃いピンク色の花を咲かせ、桜の名所として道行く人の心を和ませてくれる景色が見られます。
通り沿いには、昔から続く老舗の店舗だけでなく、新しくできたショップも並んでいます。現在は、祇園城通りを中心に「テラスオヤマ」が実施され、歩道にはテラス席が設置されている店舗もありますね。
小山駅西口のメインストリートとも言える祇園城通りは、どのような変化をとげてきたのでしょうか?
本記事では、ニシグチの道「祇園城通り」をクローズアップし、名称の由来や、時代による変化をご紹介します。
祇園城跡の「祇」の文字は、正式には「示」と「氏」を組み合わせたものです。サイト上では表記できないため、代わりに他の文字を使っています。
Contents
祇園城通りとは?
祇園城通りとは、小山駅西口の駅前からまっすぐに伸びる道を指します。
住所でいうと、栃木県小山市城山町3丁目(または、中央町3丁目)から、城山町1,2丁目(または、中央町1,2丁目)まで。
長さは、約400メートルになります。
街路樹として植えられているのは、ソメイヨシノよりも少し遅れて開花する思川桜。
4月中旬ごろには、濃いピンク色の満開の花が祇園城通りを彩ります。
祇園城通りの由来は?祇園城通りという名前は新しい!
いつから「祇園城通り」の名称で呼ばれていたのでしょうか?
調べてみると、祇園城通りの呼び名は意外と新しいことがわかりました。
祇園城通りの名称は、約20年前の2003年(平成15年)2月に、小山市が市民から愛称を募集し、決定しています。それまでは小山駅前通りと呼ばれていました。
「まち」への親しみやすさやわかりやすさを引き出し、都市景観の向上や環境美化の取り組みにも役立つという目的で通りの愛称を募集。
このときに愛称を募集したのは祇園城通りだけでなく、小山評定通り、小山宿通り…など5つの通りの名前を募集し、2003年2月に5つの通りの名称が決定しました。
- 祇園城通り
- 小山評定通り
- 小山宿通り
- 汽車ポッポ通り
- 駅東大通り
祇園城通りの歴史を振り返る かつてはの呼び名は「停車場通り」
時代をさかのぼって祇園城通りや小山駅西口の移り変わりを眺めてみましょう。
これらの写真は、根っこの会として活動されている清水さんから見せていただいたものです。
西口エリアの思い出や写真などを募集しています
小山駅が開業したのが、1885年(明治18年)。
小山駅が現在の場所に決定した経緯については、「いいとこ教え隊おやま」の生みの親の大島先生からも教えていただきました。
東北本線開通にあたり、小山市を通る現在のルートの他にも別案(熊谷→足利→佐野を通るルート)がありましたが、別案は工事期間が長く敷設費も高くなることから、現在の小山市を通るルートに決定した経緯があります。
この時代には、祇園城通りは停車場通りと呼ばれていました。
明治四十年の小山町の駅前の地図です。(※下記の地図は、小山市史 史料編 近現代2より編集・作成)
このころは、祇園城通りは今のように真っ直ぐに伸びる道ではなかったようですね。
記録をたどると、停車場前には多くの旅館が立ち並び、他には、菓子店・質屋、肥料屋、人力車など時代を反映しているお店がずらりと軒を連ねており、賑わっている様子が伺えます。
昭和29年3月には、小山町と大谷村の合併により小山市が誕生。
小山駅が現在の駅舎になったのは、1978年(昭和53年)です。
2006年(平成18年)には小山市による「祇園城通りまちづくり」アイデアコンペが開催されました。
開催されたアイデアコンペは大人だけでなく、中学生以下の小人の部もありました。
小山市役所ホームページ 祇園城通り(ぎおんじょうどおり)まちづくり」アイデアコンペより
受賞作からは、魅力と賑わいのある街並み空間の創出を目的に、通りに人の流れをつくり、人々が賑わう街にしたいという思いを感じることができます。
祇園城通りの現在 祇園城通りを中心に多くのイベントが開催!
現在、祇園城通りを中心として、季節を通してさまざまなイベントが開催されています。
御殿広場で開催されるピクニックマルシェや、思川の河川敷で開催される思川リバーサイドマルシェ。
秋の西口まつりに、コーヒーフェスティバル。
花火大会のときは祇園城通りは歩行者天国となり、多くの人で賑わいます。(※観覧席を設けての花火大会は2020・2021年ともに開催されていません)
祇園城通り沿いの店舗を中心に10数店舗が参加しているテラスオヤマ。
歩道にテラス席が設置されており、飲食のテイクアウト利用やちょっとした休憩にも利用することができますね。
さらに、空き地を利用したにぎわいづくりのための小さな芝生広場の「まちのプロムナード」が登場し、これからの活用方法にも注目が集まっています。
この先10年、20年後の祇園城通りはどのように変化していくのでしょうか?
もしかしたら、いつもは車で通り過ぎてしまう道も、自分の足で歩いてみることで見えてくる景色もあるかもしれません。
新しい気付きや発見を求めて、小山駅西口から思川や城山公園まで、のんびりと散策してみるのもよさそうですね!
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